株式投資の育て方 -個人投資家のお悩み解決ブログ

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「PERの割安な水準とは?」PERと成長率を比較しよう!

「PERの割安な水準とは?」PERと成長率を比較しよう!

魅力的な会社の株を見つけたとします。その時、すぐに飛びついて買ったりはしてませんか?
残念ながら、魅力的な会社というのは、既に多くの投資家に注目されていて株価も大幅に上昇済みな事が多いのです。 このような株は、お宝株と言えるでしょうか?

良い株をお買い得な値段で買う

業績の良い優良会社がお宝株な訳ではありません。

いくら業績が良くても、割高な値段で買ったら意味がありません。「優良株なのに割安で放置されている」という状態で発見した株こそが真のお宝株なのです。  

お宝株

成長性のある優良株が割安で放置されていたら「お宝株」!

PERが低いほど割安感が強い

魅力的な会社を見つけた場合「業績に対して今の株価は割安なのか?」を判断する必要があります。その時に役立つのがPERという指標です。

PERが低いほど、割安感は強くなります。例えば、同じ会社の株であれば、PER20倍の時よりもPER15倍の時に買った方がお得ということです。 

関連記事:PERとEPSの詳しい見方について、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてみて下さい。

www.sumire100m.com

PERだけで判断しない

世界の株価の歴史的な平均PERは15倍程度となっていることから、PER15倍という値が標準値としてよく使わています。

しかし、単純にPERの数値だけで割安か割高かを判断してはいけません。PERが安いのか高いのかの判断は、その会社の成長率によって変わるのからです。

例)PER15倍の会社

  1. 毎年20~25%程度の利益成長をしている⇒割安
  2. 利益はほぼ横ばいで安定している⇒妥当
  3. 毎年利益が悪化している⇒割高

1の毎年20~25%程度の利益成長をしている場合は、今後の成長を加味すると割安であるといえます。

続いて、2の利益はほぼ横ばいで安定している場合は、利益は横ばいなので妥当な水準です。

最後に、3の毎年利益が悪化している場合は、今後利益が減ることで割高感が出てくる恐れがあり注意が必要な状態です。

このように、同じPERであっても会社の成長率によって割高・割安が変わってくるのです。

成長率とPERの関係

 

妥当PERの半分を目途に買おう

では、どのようにして成長率とPERを比較すれば良いのでしょうか? 

毎年30%の利益成長をする会社を例に、成長率から妥当PERを割り出す方法を紹介します。

例)毎年30%の利益成長をする会社の場合

この会社は、利益が毎年1.3倍ペースで増えるので、3年後に利益はおよそ2倍に増えます。

  • 1.3倍(1年後)×1.3倍(2年後)×1.3倍(3年後)=2.19≒2倍

このような会社は、成長率を加味して「平均的なPER15倍に対して2倍程度まで買われるのが妥当ではないか?」と市場で判断されます。

  • PER15倍×2倍=PER30倍

よって、将来の成長を加味したPER30倍程度が妥当となるのです。

同じように業績が横ばいで成長のない場合と、年利10%成長の場合も計算してみます。

業績が横ばいで成長のない場合

  • 1倍×1倍×1倍=1倍
  • PER15倍×1=妥当PER15倍

年利10%程度の利益成長している場合

  • 1.1倍×1.1倍×1.1倍=1.33倍
  • PER15倍×1.33≒妥当PER20倍

このようにして計算した「成長率と妥当PERの関係」をまとめると、以下の表のようになります。

成長率 妥当PER
5% 17倍
10% 20倍
15% 23倍
20% 26倍
30% 33倍
40% 41倍

上記の表から分かるように、将来の成長率が高ければ高いほど、妥当PERも高くなっていくのです。

このようにPERの値だけで割高・割安を判断するのではなく、必ず「会社の成長率」と比較することが重要です。

現在のPERと、妥当PERを比較する

妥当PERを算出できるようになったら、現在のPERとの差を比較してみましょう。

例えば、30%程度の利益成長をしている会社をPER15倍で買うことが出来たなら、2倍の株価上昇が期待できます。 

このような妥当PERの半値で放置されている株を見つけたら、リスクよりもリターンの大きい有利な投資ができます。

高成長企業の注意点

毎年、増収増益を達成するのは企業にとっても大変なことです。

そのため成長率が高い(年利30%以上で成長しているなど)企業というのはそれだけ、成長を維持するのが難しくなります。

成長への期待感がある分、勢いよく株価が上昇すること多いですが、ひとたび業績が失速すると、失望感から株価は一気に下落することも多いので注意が必要です。

個人的に、成長率20%程度かそれ以下である会社の方が、大幅な利益を狙えなくとも成長が持続しやすく、安心して長期保有できるように思います。

 

業種や過去のPERに注目する

「PERがどの程度まで評価されるのか?」は、業種によって大きく異なってきます。例えば、ITやスマホなどの情報・通信業は投資家からの期待も大きくPERが高くなりやすいです。

一方で、銀行や電気・ガスなど安定はしているが大きな成長が望めなそうな業種に関しては、PERは低くなりやすいです。そのためPERが上昇する範囲は、業種によっても変わってくるのです。

そこで、私は妥当PERを計算するときに、業種や過去のPERの推移に注目しています。

銘柄スカウター

参照:マネックス証券公式サイト

上記はマネックス証券の銘柄スカウタ―というツールです。過去にどの程度までPERが上昇したか(また下落したか)が一目で把握できるので、PERの水準を考えるときにとても重宝しています。

⇒「マネックス証券の「銘柄スカウター」の機能や活用方法とは? 

 

最後に

将来の成長率を予測するのは簡単ではありません。

しかし、自分なりに予測を立ててみる事が大切です。初めは難しいと思いますが、予測を立てて、「実際どうだったのか?」「なぜそうなったのか?」の予測⇒検証を繰り返しおこなう事で、少しづつ予測精度を高めていきましょう。

関連記事:PERを活用すると目標株価を算出する事が出来ます。目標株価の算出方法を知らないと株式投資を行う上でとても不利になりますので、不安な方は是非参考にしてみて下さい。

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