投資家として成功した人は皆、自分流の投資手法を確立しています。投資方法は、組み合わせ方によって無数のやり方が存在するのですが、どの方法が正しいという正解はなく「いかに自分に合った投資方法を見つけられるか?」が重要だと考えています。
そこで今回は、私の経験を元にどのようにして自分に合った投資手法を確立していけば良いのかを、掘り下げていきたいと思います。
投資手法は無数にある
投資手法は、組み合わせにより無数の手法が存在します。パッと思いつくだけでも、以下の様にざまざまな選択肢があるのです。
- 投資する期間:短期・中期・長期
- スクリーニングの条件:増益率・自己資本比率・PER・PBR・ROEなど
- 投資する会社の規模や特性:大型株・小型株・新興株・テーマ株
- 銘柄数:少ない・多い
- 投資対象にしている業種:飲食業・小売業・IT企業・製造業など
- 現金比率:高め・低め
- 信用取引:する・しない
- 売買方法:一度に売買・複数回に分けて売買
- 日経平均などの先物でリスクヘッジ:する・しない
- 投資の目的:株主優待・配当金・値上がり益
- 好みの銘柄:成長株・割安株・バリュー株
様々な選択肢がある中で、自分の性格や資金量などに応じて、投資方法を確立していく必要があります。
誰しも得意・不得意があるので、自分に向いていない方法で投資をしているうちは中々上手くいきません。逆に投資で成功した人は、試行錯誤していく中で自分に合う投資方法を上手く見つけられた人なのだと思います。
でも、こんなに選択肢があるのにどうやって見つけたら良いんだろう・・・?
自分に合った投資手法の見つけ方
初めから自分にあった投資方法を見つける事は、まず不可能です。
おすすめの投資法というのはネットで検索すれば幾らでも出てきますが、自分にとっておすすめのやり方を見つけられるのは自分だけです。
なので、私の考える投資方法の見つけ方とは、実際に投資をしながら様々な事を学び「もっと良い投資方法はないか?」と常に試行錯誤することで少しずつ改良していくというシンプルなやり方です。
成功した人から学ぶ
しかしながら、何もない状態から自分で一からやり方を模索するのは大変です。
そんな時は、先人の知恵を利用するのがおすすめです。世の中には素晴らしい書籍が沢山ありますので、長期的に成功を収めた人の考えや投資スタイルを自分の投資に組み込むという方法が非常に効率が良いと考えています。
このやり方の注意点として、投資方法は人によって向き不向きが大きく異なるので、ひとりの投資家から全てを真似しようとしても中々上手くいきません。なので、様々な人の考えに触れ、自分に合っていると思えたアイディアを自分の投資に組み込んでいくというやり方がおすすめです。
例えば・・・株価の変動に対する心構えはベンジャミン・グレアムを参考にしよう。ピーターリンチの自分が理解できる株に投資するという考えは良いな。株の売買方法は、さわかみファンドの澤上さんの方法がリスクを抑えられて良さそう。など
ひとりに限定するのではなく、様々な成功者の考えに触れ、自分に合っている部分をどんどん吸収していくようにしましょう。
成功者の「いいとこ取り」がおすすめ!
失敗した経験から学ぶ
投資で失敗や損が出た時は、自分の投資法を見直す絶好のチャンスです。失敗を振り返る事は、精神的に辛い部分でもありますが、うやむやにしてしまうとまた同じ失敗を繰り返す事になりかねません。
逆に、失敗した部分を回避または軽減できるようなやり方を自分の投資法に組み入れる事が出来ればより良い投資法に改良できるはずです。
例えば・・・
- 突然の暴落で平常心を失ってしまった→信用取引を辞める・値動きの荒い株は買わない・適度に分散するなど精神的に負担の少ない投資法を考える。
- 売った途端に株価が急騰してしまった→売る時は複数回に分けて売却するなど。
私自身、多くの失敗を繰り返しながら投資方法を確立してきたので、失敗しても悲観しすぎず、自分の投資法の精度を上げられるチャンスが来たと考えるようにしています。
私の投資手法の変化
参考までに私の投資法の変化を紹介します。投資歴は今年で6年目になりますが、まだまだ改良できる部分は沢山あると考えているので、より良い方法がないか?と常に考え実戦で検証する様にしています。
小型株の中長期投資
まず、投資法の軸となる「投資期間」や「会社の規模・特性」です。
投資を始めたばかりの頃は、誰もが知っている様な大型株を数週間で売買するというやり方が中心でしたが、売買のタイミングが難しく上手く行きませんでした。
自分に合ったやり方を模索していく中で、現在は分かりやすくて、株価の変動を気にしすぎなくて良いように事業内容が理解できる小型株の中長期投資に落ち着いています。
集中投資
保有銘柄数にも変化がありました。以前は7~10銘柄程度に分散していた時期もあったのですが、リスクが抑えられる反面、多すぎて把握できなかったり分散していると中々資産が増えないというデメリットもあったので、現在は3~4銘柄の銘柄に集中投資しています。
但し、ずっと集中投資で攻め続けるのではなく、資産の量に応じていずれは分散して資産を守る方向にシフトしていこうと考えています。
長期投資でも適度に売買する
売買方法にも変化がありました。私は過去、一度買ったら持ちっぱなしにしてしまう事が多かったのですが、思い返してみると一度高値を付けた後株価が半年~数年間低迷し、逆に効率が悪いという事が多々ありました。
そこで、株価が大きく上昇して一旦頭打ちだと感じたら、高値を追い求め過ぎず、50%~70%を少しずつ売り、応援している会社が大きく売られたら安値を追い求め過ぎず買いを入れるようにして効率良く運用できる方法を模索しています。
⇒「株式投資は「利益確定」が重要!中長期投資家の株の売り時とは」
下落相場のときは無理をしない
また、上昇相場から下落相場になったときにも投資手法は変化しました。上昇相場では攻めの姿勢でしたが、下落相場では資産を大きく減らないように守りの投資にシフトチェンジしています。
⇒「上昇相場から下落相場に転じた時の「ポートフォリオ」の組み替え方とは」「株式投資で大きく稼ぐなら「上昇相場」を利用しよう!」
最後に
このように投資方法は、時代の変化に合わせて柔軟に対応していくことも必要です。
また、成功者を見ていると、最初から才能があって凄かったように感じるかもしれませんが、実際は辛い時期を乗り越え、何度も失敗を繰り返しながらも諦めずに挑戦し続けた事で、今の成功を掴んだはずです。
なので、沢山の経験や失敗をしていく中で、諦めずに少しづつ自分の勝率が高まる有利な選択を繰り返すことで自然と自分にとって最良の投資法にたどり着けるのではないでしょうか?