株価チャートを活用するのは、デイトレーダーというイメージがあるかもしれません。しかしデイトレーダーでなくても、多くの投資家が参考にしている基本的な「株価チャート」を覚えておくことは、株価の勢いや売買のタイミングを計るのに役立つと考えています。
そこで今回は、株価チャートの勉強方法や勉強コツを解説しますので、何から勉強して良いか分からない人は参考にしてみて下さい。
デイトレーダーじゃなくても株価チャートの勉強は必要なの?
短期的な株価形成に重要なのは、株価チャートの分析です。一方、長期的な株価形成に重要なのは会社の利益、すなわち財務状況やビジネスモデル、業績など企業の本質的な価値の分析(ファンダメンタル分析)です。
しかしながら、中長期投資家であっても基本的な株価チャートを覚えておくことで、売買のタイミングや株価の勢いを判断するツールとして役立つと考えています。
参考記事:中長期投資家でファンダメンタル分析だけでは不十分だと考えた理由は、以下の記事にまとめています。
株価チャートは投資家の行動が表れる
株価チャートには、投資家の行動や心理があらわれます。そのため、株価チャートの勉強をすることによって過去に投資家がどのような行動をとってきたか?を知る事が出来るのです。
そして、歴史は繰り返すという言葉があるように、人間の行動パターンというのは10年先も30年先もそれほど変わるものではありません。
だからこそ、株価チャートから投資家の行動パターンを知っておくと、今後の株価がどのような動きをするのかを統計的に予測する事ができるのです。
また、基本的なチャート分析というのは多くの人が参考にしているので、トレンドの転換点となる事もあり覚えておいて損はないと考えています。
今後株価は上昇しそうかやいつ買い増すべきかなどを判断する助けになる!
株価チャートの勉強のコツとは?
自分の投資スタイルに適した勉強をしよう!
株価チャートには、様々な種類があるのですが、全てを勉強するのは大変ですし時間もかかるのでおすすめしません。
私は、自分の投資スタイルに適した株価チャートの勉強をすれば良いと考えています。
例えば、頻繁に売買を繰り返す短期投資なら、10分足や60分足のチャートの勉強をして細かい売買のタイミングを計れるようになる必要があります。
反対に、もっと時間軸の長い中長期投資であれば、細かい売買のタイミングを計れるようになるよりも、日足や週足のチャートの勉強をして大まかなトレンドを掴めるようになる事の方が役立つのではないでしょうか。
暗記ではなくチャートの意味を理解しよう!
株価チャートの勉強は、単語やチャートの形をただ暗記するというのはオススメしません。
暗記しただけでは、チャートの形だけで安易に判断してしまい「だまし(テクニカルで売買サインが出たのに、別方向に動く事。)」に引っ掛かりやすくなってしまったり、類似のチャートパターンが出現した時に応用が利かない恐れがあるからです。
そのため、暗記するのではなく、このチャートパターンはどのような成り立ちなのかや、なぜ上昇するのかなどその意味を考える事が大切だと考えています。
株価チャートの勉強方法
上記を踏まえて、実際に私が普段勉強している大まかな流れを紹介します。チャートを暗記するのではなく、意味を理解できるようにしましょう。
- 勉強するテーマを決めよう
- 参考書で基本を理解しよう
- 実際の株価チャートで確認しよう
- 応用パターンはないか調べよう
- なぜそうなるのか?投資家の心理を考えよう
チャート分析には、ローソク足・移動平均線・ボリンジャーバンドなど様々な種類があります。そこで、まず①勉強するテーマを絞り、②チャート分析の参考書などで基本的な内容を勉強しましょう。
次に③実際の株価チャートで、当てはまる箇所を探していきます。実際の株価の動きと照らし合わせて、どのように動いたのかを学んでいきます。このとき、なるべく多くの銘柄で、どのように動いたかを確認するのがおすすめです。
せっかくなので、④応用パターンや別のパターンでの活用方法がないかを探してみましょう。最後に、⑤なぜそのような動きになるのか?その理由を投資家の心理的な面から考えてみましょう。
実例で解説
言葉だけでは分かりにくいと思いますので、実例として「移動平均線」について解説してみましたので、是非以下の記事を参考にしてみて下さい。
最後に
株価チャートは勉強したからといって、いきなり実戦で正確に分析をすることは難しいです。書籍やインターネットの情報を参考にしながら勉強し、実戦で検証してみて少しづつ精度を高めていければ良いと思います。
ひとつのチャートパターンで判断するよりも複数を組み合わせて、多面的に判断するのがおすすめ!
おすすめ書籍
基本的なチャート分析の勉強には、「株の超入門書 銘柄選びと売買の見極め方」がおすすめです。
ローソク足の見方や「買いシグナル」「売りシグナル」のチャートなど、基礎的な内容が丁寧に解説されていますので、チャート分析の勉強を始めてみたい人は参考にしてみて下さい。
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