今回は、日本株の市場コンセンサス予想の調べ方について紹介します。
決算では、事前予想と比較してどれだけ良かったかがひとつの評価ポイントになります。そこで、保有株のコンセンサス予想を確認して決算発表日をむかえましょう♪
市場コンセンサス予想とは
市場コンセンサス予想とは、アナリストの業績予想の平均値です。
決算は「会社実績の数値」と「事前予想の数値」の比較で評価されますが、事前予想の数値として注目されるのがアナリストによる市場コンセンサス予想や四季報記者による会社四季報予想です。
会社実績が事前予想の数値を上回れば株価にプラス材料ですが、下回ればたとえ業績が伸びていてもマイナス材料になってしまいます。
ほかの投資家の期待値の高さをはかるためにも、決算前にコンセンサス予想を知っておくことは重要です。
市場コンセンサス予想の調べ方
それでは、日本株の市場コンセンサス予想の調べ方を紹介します。
ここからは、私が普段から活用しているマネックス証券の銘柄スカウターを使った見方を紹介します。
銘柄スカウターは、企業分析・チャート・セグメント海外・業績予想修正・アナリスト予想・株価指標などが調べられる分析ツールです。
マネックス証券にログインして調べたい個別銘柄のページを開き、銘柄分析をクリックすると使えます。
コンセンサス予想を調べる
コンセンサス予想は、銘柄スカウターの企業分析「今期進捗状況」にコンセンサス予想が表示されます。
はじめは経常利益のコンセンサス予想が表示されますが、タブを切り替えることで、売上高・営業利益・当期利益のコンセンサス予想も確認できます。
※銘柄スカウターに使われているアナリスト業績予想は、主要証券会社19社のアナリストの調査レポートに掲載されている業績予想値を元にして算出されています。
上記の場合であれば、通期の会社予想4800億円に対し、コンセンサス予想が6598億円と、会社予想をコンセンサス予想が大きく上回っていることがわかります。
これは、会社予想が保守的であり、会社予想以上に利益が出ることを期待されていると読み取れます。
そのため、たとえ会社実績が会社予想を上回ったとしても、コンセンサス予想や四季報予想を下回れば、株価が下がる可能性もあります。
そこで、決算をまたぐ際は「コンセンサス予想の水準の利益が出せるか?」にも注目する必要があります。
レーティングや目標株価を調べる
つづいて、銘柄スカウターの「アナリスト予想」を選択してレーティング分布や目標株価からアナリストの期待度を確認しておきましょう。
レーティング分布
銘柄スカウターの「レーティング分布」では、アナリストの評価をひとめで把握できます!
レーティングを付与しているアナリストの分布状況を示しています。各証券会社のレーティングを1~5点の5段階に数値変換し算出したものです。※もとも強気の判断が5点、もっとも弱気の判断が1点です。
「何人のアナリストがフォローしているか?」で企業の注目度をはかったり、レーティングの分布から「強気なのか?弱気なのか?」を把握できます!
財務状況
銘柄スカウターの「決算・財務」では、各銘柄の2期分の業績予想の数値がのっています。今期だけでなく、来期の業績予想も参考にしておきましょう。
アナリスト評価の注意点
アナリストの評価は参考になりますが、買い推奨になりやすい点には注意が必要です。
証券会社は、アナリストが所属する調査部門のほかにも、企業の資金調達の支援やM&Aに関するアドバイスをおこなう投資銀行部門のビジネスを手掛けています。
投資銀行部門では企業が顧客になるので、自社のアナリストがネガティブな評価をして企業に嫌われると証券会社の業務に影響がでるリスクがあります。
このような背景から、証券アナリストの評価は甘くなりがちな傾向にあると言われています。
そのため、アナリストによるレーティングや目標株価は、信用し過ぎずにひとつの目安程度に考えておきましょう!

うのみにしすぎないように注意しよう!
会社四季報予想の調べ方
四季報の業績予想も、多くの投資家が参考にしているので確認しておきましょう。
とくに、アナリストがフォローしていない中小型株は、四季報予想と決算実績が比較されやすいので要チェックです!
会社四季報は、雑誌を買う、四季報オンラインを契約するなどして見ることもできますが、最新の四季報であれば、多くのネット証券が無料で提供しています。
マネックス証券で四季報を調べる場合は、銘柄の個別ページで「四季報」をクリックすると閲覧できます♪
会社四季報の見方などは、以下の記事で解説しています。
さいごに
ここまで、日本株の市場コンセンサス予想について紹介してきました。
決算後の株価に影響を与えるのは、事前の予想と比較してどのくらい業績にサプライズがあったか?です。
そのため、決算前にマネックス証券の銘柄スカウターなどを参考に市場コンセンサス予想を調べてから決算にのぞむことをおすすめします♪