増収増益の決算にもかかわらず、株価が下がってしまうことがありますよね。その理由の一つとして、市場の予想を下回ってしまった可能性が考えられます。
この記事では、決算発表前に必ずチェックしておきたい「市場コンセンサス予想」について、わかりやすく解説します。
事前にコンセンサス予想を把握して、より賢い投資判断をしましょう!
市場コンセンサス予想とは
「市場コンセンサス」とは、複数のアナリストによる業績予想の平均値のことです。
わかりやすく言うと、株式投資の専門家が「この企業はこれくらいの売上や利益を出すだろう」と予想している数値の集まりです。
企業が決算を発表したとき、このコンセンサスと比べて、実際の成績が良かったのか悪かったのかが注目されます。
- 実際の成績がコンセンサスより良かった場合: 市場の予想を上回ったと判断され、株価が上がる可能性が高まります。
- 実際の成績がコンセンサスより悪かった場合: 市場の予想を下回ったと判断され、株価が下がる可能性が高まります。
つまり、単に業績が良かったとしても、市場が期待していたほどではなかった場合、株価は下がることもあるということです。
決算発表前にこのコンセンサス予想を確認することで、他の投資家たちがその企業の成績についてどれくらい期待しているのかがわかります。
これにより、決算発表後の株価の動きをある程度予想し、投資の判断材料にすることができます。
市場コンセンサス予想を調べて決算にのぞもう!
市場コンセンサス予想の調べ方と活用法
それでは、市場コンセンサス予想の調べ方を紹介します。
今回は、多くの投資家が利用している「アナリスト予想」と「会社四季報予想」の2つの方法を解説します。
アナリスト予想を活用する
投資の判断をする上で、アナリストの予想は参考になります。
ただ、数多くのアナリストが様々な銘柄を分析しているため、すべての情報を集めるのは困難です。
そこで、証券会社などが集計した個別銘柄の業績予想の平均値を利用するのがおすすめです。
私の場合は、無料で利用できるマネックス証券の「銘柄スカウター」を使っています。
マネックス証券の銘柄スカウターでは、主要証券会社19社のアナリストによる業績予想値をもとに、コンセンサス予想を算出しています。
使い方は簡単です。マネックス証券にログインし、銘柄スカウターで調べたい企業のページを開きます。すると、「今期進捗状況」にコンセンサス予想が表示されます。
※最初に表示されるのは経常利益のコンセンサスですが、タブを切り替えることで売上高、営業利益、当期利益のコンセンサス予想も確認できます。
たとえば、上記の場合1Qの経常利益コンセンサス予想が約108億円に対して、2024年1月12日発表の決算実績が143億円と大幅に上回っています。
このように市場予想よりも良い場合は、ポジティブな決算であったと評価できます。
会社四季報予想を活用する
会社四季報の業績予想も、多くの投資家が参考にしています。
特に、アナリストがフォローしていない中小型株の場合、決算実績と四季報予想が比較されやすいので要チェックです。
会社四季報は、雑誌として購入するほか、四季報オンラインを契約するといった方法もありますが、最新の四季報は多くのネット証券で無料で提供されています。
たとえば、マネックス証券で四季報を調べる場合は、銘柄の個別ページで「四季報」をクリックすると閲覧できます♪
まとめ
今回は、日本株の市場コンセンサス予想の調べ方と活用法について解説しました。
決算後の株価に影響を与えるのは、事前の予想との「ギャップ」です。
たとえ増収増益であっても、コンセンサス予想や四季報予想を下回ると株価が下がる可能性があります。
そこで、決算前にマネックス証券の銘柄スカウターや四季報などを活用して、市場コンセンサス予想を確認し、より良い投資判断を下せるようにしましょう♪