
前回の記事では、海外展開する日本企業に投資するメリットについて紹介しました。
今回はその続編として、実際に海外展開によって株価が大きく成長した日本企業の事例と、そういった企業を自分で見つけるためのおすすめスクリーニング方法を紹介します。
「海外展開に成功すると本当に株価は伸びるの?」、「どうやって、そんな企業を探せばいいの?」といった疑問を持っている方は、ぜひ参考にしてみてください!
海外展開に成功して大化けした日本のグローバル企業事例
実は、日本企業の中には、海外での売上を大きく伸ばしたことで、株価が急上昇した例がいくつもあり、中にはたった数年で株価が大化けした企業も存在します。
それではさっそく、海外展開に成功した企業の実例から見ていきましょう。
力の源ホールディングス(3561)

博多発祥のラーメン店「一風堂」を運営する力の源ホールディングスは、2008年にアメリカのニューヨークへ海外1号店を出店しています。
2008年に米国ニューヨークで海外1号店を開店し、以後シンガポール、香港、台湾、パリなど積極的に店舗網を世界に広げてきました。2025年3月末時点では、世界15か国・地域に合計296店舗を展開しており、その約半数が海外店舗です。
海外展開にあたっては直営店とライセンス契約(フランチャイズ)の両方を用いる戦略を採り、日本の本社が品質管理やノウハウ提供に深く関与することで現地パートナーと協力しつつブランド価値と品質を維持しています。
このような方式で、自社資本だけに頼らず効率的にグローバル展開を実現させました。
力の源HDの株価は、コロナ禍後の低迷期である2021年前後には500円台でしたが、その後業績回復と海外事業の拡大を背景に急騰し、2022年~2023年にかけて一時2,500円近辺の5倍まで上昇しています。
ラウンドワン(4680)

アミューズメント複合施設やボウリング場を運営するラウンドワンは、国内にとどまらず米国での出店を積極的に進めています。
米国では「Round1 Bowling & Amusement」のブランド名で2010年にロサンゼルス近郊に1号店を開設して以来、全米各地に50店舗以上を展開中です。
米国店舗では、ボウリング、アーケードゲーム、クレーンゲーム、ビリヤード、カラオケ、スポッチャ(室内スポーツ)など多彩なエンタメを1か所で提供し、家族連れや若者など幅広い層に人気を獲得しています。
この豊富なアクティビティを揃えた複合業態によって現地競合との差別化を図り、ブランド認知を急速に高めています。
ラウンドワンは、2020~2021年頃の株価は500円前後でしたが、その後業績改善と米国での業績拡大などを背景に上昇基調となり、2025年には1,500円を超える上昇を記録しました。
ヨネックス(7906)

スポーツ用品メーカーのヨネックスは、特にバドミントン用品で世界トップクラスのシェアを誇り、積極的なグローバル戦略を展開しています。
特に業績に影響を与えたのが、2021年に中国バドミントン協会との間で締結した8年間のオフィシャルスポンサー契約です。
この契約により、中国ナショナルチームの選手がヨネックス製ラケットやユニフォーム等を使用することになり、中国市場でのブランド浸透が飛躍的に進みました。
ヨネックスの株価は、中国での力強い売上成長を背景に、2021年頃の株価は600円前後から2025年には3,000円を突破する水準に達しています。
セルシス(3663)

イラスト・マンガ制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT」を提供するセルシスは、2013年から本格的に多言語対応・海外展開を開始しました。
特に欧米やアジアのクリエイターから支持が厚く、2025年4月時点で全世界の累計出荷本数(ライセンス数)は5,000万本を突破しています。
セルシスは地域ごとに適切なマーケティングを行い、各国通貨での決済や現地オンラインストア展開など徹底したローカライズ戦略を取っています。
またビジネスモデルも買い切りからサブスクリプション型へ移行を進め、海外ユーザーから安定した課金収益を得る体制を整えており、これが収益基盤の強化につながっています。
セルシスは、クリエイター向けツールとして世界的にヒットしたことを背景に、2020年頃には株価200円台だったものが、2023~2025年には1,600円前後まで上昇し、約8倍の上昇を遂げています。
海外売上比率を使ったおすすめスクリーニング
このように、海外展開の成功が株価大化けに直結した例はたくさんあります。
そして、このような海外展開している魅力的な企業を効率よく見つけるのにおすすめしたいのが、マネックス証券の「10年スクリーニング」です。
10年スクリーニングは、マネックス証券の「銘柄スカウター」というツールで、マネックス証券に口座を持っている人なら、誰でも無料で使えます!
10年スクリーニングとは?

10年スクリーニングは名前のとおり、過去10年分の業績データをもとに、さまざまな条件で企業をスクリーニングできる機能です。
売上高や営業利益の成長率といった定番の指標に加えて、「海外売上高比率」でも絞り込みができるのが大きな魅力です。
グローバルに成長している企業を探したいときに、ぴったりのツールです。

海外売上比率でスクリーニングできる数少ないツール!
おすすめ①すでに海外でしっかり稼いでいる企業を探す方法
では、この10年スクリーニングを使った、おすすめのスクリーニング条件を紹介していきます。
まずは、すでに海外で安定した売上を出している企業を探すパターンです。おすすめの条件は以下の通りです。
- 海外売上高比率:50%以上
- 売上高成長率(5年):5%以上
- 営業利益成長率(5年):5%以上
- 市場:プライム市場
この条件で検索すると、海外売上高比率が高く、安定的に成長しているグローバル企業が見つかります。
また、プライム市場にしぼることで、財務の健全性や企業としての信頼性が高い企業に限定することができます。
「海外売上比率の高い会社」を探してみよう!
おすすめ②海外売上は少なくても、今後に期待できる企業を探す
次に注目したいのが、今は海外売上が少なくても、これから成長していきそうな企業です。
たとえば、以下のような条件で検索すると、海外展開の成果が出はじめている企業が見つかります。
- 海外売上高比率:10〜30%
- 売上高成長率(3年):10%以上
- 営業利益成長率(3年):10%以上
特に、売上や利益の成長率を3年で10%以上に設定することで、直近で勢いのある企業がヒットしやすくなります。
気になる企業が見つかったら、決算資料やIR情報を確認してみるのがおすすめです。
特に、海外売上の比率はまだ小さくても、すでに黒字化していたり、着実に売上を積み上げていたりするような企業は、要チェックです。
というのも、海外事業でしっかり利益を出せている企業は、今後その売上が伸びれば、会社全体の利益率が大きく改善する可能性があるからです。
今はまだあまり目立たない存在でも、数年後には企業の成長をけん引する柱になることも十分ありえます。
こうした企業をできるだけ早い段階で見つけることができれば、中長期で大きなリターンが期待できる銘柄と出会えるチャンスになるかもしれません!
さいごに
海外展開に成功した企業は、成長スピードも株価の伸びも大きくなる可能性があります。
もちろん、すべての企業が成功するわけではありませんが、海外売上比率や成長率といった指標を活用すれば、有望な銘柄を見つけやすくなります。
今回紹介したマネックス証券の「10年スクリーニング」のようなツールを活用して、ぜひ次の大化け株を探してみてください。





