貸株とは、自分の投資している株を証券会社に貸し出すことで金利をもらえる仕組みです。この記事では、各証券会社の「貸株金利の高さ」や「貸株サービスの充実度」などで徹底比較していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
参考:【貸株とは】株を貸して金利をもらうメリット・デメリットを詳しく解説!
貸株金利で比較
貸株金利は、各証券会社が需要を元に決めています。そのため、証券会社ごとに高金利な銘柄が異なっていたり、同じ銘柄でもどの証券会社を利用するかで貸株金利が変わってきます。
一般的には、時価総額の小さい銘柄の貸株金利が高くなる傾向にあり、中には金利が10%を超える高金利な銘柄もあります!
貸株金利の高さ
まずは、「貸株金利の高さ」で比較してみます。以下は、主要ネット証券の貸株金利の高い銘柄トップ3です。
証券会社名 | 1位 | 2位 | 3位 |
GMOクリック証券 | PKSHA 18% |
CYBERDYNE 15% |
ASJ 13% |
楽天証券 | PKSHA 16% |
エムティジェネックス 12% |
クラウドワークス 11% |
松井証券 | ASJ 20% |
ペッパーフードサービス 20% |
弁護士ドットコム 20% |
SBI証券 | PKSHA 12% |
CYBERDYNE 11% |
FFRI 10% |
マネックス証券 | HEROZ 15% |
Kudan 14% |
シリコンスタジオ 13% |
※2019年05月08日時点です。また、PKSHAはPKSHA TECHNOLOGYの略です。
同じ銘柄でも、貸株金利は証券会社によって変わるのが分かりますね。
例えば、「PKSHA TECHNOLOGY」の貸株金利を見ると、SBI証券が12%の金利なのに対して、GMOクリック証券は18%となっています。同じ銘柄にもかかわらず、GMOクリック証券で取引していれば、6%も貸株金利が上乗せされることになります。
6%違えば、100万円投資して年間6万円もの違いになる!
他の銘柄に関しても全体的に、GMOクリック証券の貸株金利が他の証券会社よりも高い傾向にあります。ちなみに松井証券は、2019年6月2日まで金利アップキャンペーンを行っている関係で特定の銘柄の金利が他の証券会社よりも高くなっています。
高金利の貸株銘柄数
続いて、各証券会社の「最低金利」と、「金利が1%・2%以上」の銘柄数で比較してみます。
1%以上 | 2%以上 | 最低金利 | |
GMOクリック証券 | 737銘柄 | 114銘柄 | 0.1% |
楽天証券 | 765銘柄 | 422銘柄 | 0.1% |
松井証券 | 263銘柄 | 51銘柄 | 0.2% |
SBI証券 | 527銘柄 | 318銘柄 | 0.1% |
マネックス証券 | 300銘柄 | 145銘柄 | 0.1% |
※2019年05月08日時点です。
まず、最低金利は、松井証券が0.2%と、他の証券会社の2倍の金利になっています。ただ、松井証券は、貸株対象の銘柄が約1100銘柄に限定されるデメリットもあります。※他の証券会社は、ほとんどの銘柄(3000銘柄以上)が貸株対象になっています。
続いて、銘柄数を比較すると、1%・2%以上の金利銘柄数では、楽天証券が最多となっています。一方で、高金利の銘柄が多かったGMOクリック証券は、1%以上の銘柄は多いものの、2%以上の銘柄数では楽天証券の1/4程度になっています。
つまり、特定の銘柄の貸株金利の高さはGMOクリック証券が優位でしたが、全体的に金利の高い銘柄が多いのは楽天証券ということになります。
このように銘柄の貸株金利は、証券会社によって大きく変わります。そのため、金利収入をアップさせたいなら、手間はかかりますがひとつの証券会社を使うよりも、銘柄ごとに金利の高い証券会社を比較して使い分けることがおすすめです。
貸株サービスで比較
続いて、「貸株サービス」で比較をしてみます。
貸株をしたまま権利確定日を迎えてしまうと、株主の権利である株主優待や配当金を受け取ることができません。そこで、自動で権利確定日に株を返却して、株主優待や配当金をもらえるように手続きをしてくれる証券会社のサービスを活用しましょう。
優待取得設定 | 配当金取得設定 | 信用口座と併用 | |
GMOクリック証券 | 〇 | ✖ | 〇 |
楽天証券 | 〇 | 〇 | 〇 |
松井証券 | 〇 | 〇 | ✖ |
SBI証券 | 〇 | ✖ | 〇 |
マネックス証券 | 〇 | 〇 | ✖ |
※「優待取得設定」は、株主優待の権利確定日に株式が返却される手続きを自動で行い、株主優待を受け取れる機能です。「配当金取得設定」は、配当金の権利確定日に株式が返却される手続きを自動で行い、配当金を受け取れる機能です。
この中で、自動で株主優待や配当金の両方をもらえるように手続きをしてくれる便利な証券会社は、松井証券・楽天証券・マネックス証券です!これらの証券会社をメインで利用すると、自分で返却作業を行う手間が省けますし、『うっかり権利確定日を忘れていた』なんて事態も回避できます。
ちなみに、松井証券やマネックス証券は、信用取引口座を開設していると、貸株サービスを受けられませんので注意しましょう。
まとめ
各証券会社の貸株の特徴をまとめると以下のようになります。※証券会社名をクリックすると、その証券会社の特徴や評判をまとめた詳細ページが見れます。
証券会社名 | 特徴 |
GMOクリック証券★おすすめ★ | 貸株金利が高く、貸株金利1%以上の銘柄が多い! |
楽天証券★おすすめ★ | 貸株金利1%以上、2%以上の銘柄が多い! |
松井証券 | 最低金利が0.2%と高いが、貸株の対象銘柄が少なめ |
SBI証券 | 日本株だけでなく、米国株の貸株も可能 |
マネックス証券 | 優待と配当金を自動で受け取る設定が可能 |
同じ銘柄であっても、どの証券会社で貸株を行うかによってもらえる金利が大きく変わってくるのが貸株の大きな特徴です。
手間はかかってしまいますが、少しでも多く金利収入をゲットするためには、投資する銘柄に合わせてその都度、金利の一番高い証券会社を選択するのがベストです。
ただし、各証券会社の最新の貸株金利は、口座を保有していないと見ることができません。そこで、いつでも利用できるように主要なネット証券会社は事前に開設しておくと便利です。
参考:ネット証券の口座開設キャンペーン情報をまとめています。当サイト限定のものもありますので、この機会にぜひ利用してみてください。