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「配当利回りの高すぎる株」には注意しよう!高配当株の選び方とは?

「配当利回りの高すぎる株」には注意しよう!高配当株の選び方とは?

マネー雑誌等で頻繁に「高配当株ランキング」などという特集が組まれるように、高配当株への投資は個人投資家に人気の投資のひとつとなっています。

しかし、安易に配当利回りの高さだけで株を選んでしまうと、減配や株価の下落に巻き込まれてしまうリスクがあるので注意が必要です。

そこで今回は「配当利回りの高すぎる株の注意点」や「高配当株の選び方」について掘り下げていきます。

 

 

「配当」とは? 

 

高配当株の見分け方を説明する前に、まず「配当」について理解する必要があります。

配当とは、会社が利益の一部を直接株主に還元するものです。

会社の利益は株主のものなのですが、全てを配当金として直接株主に還元して貰える訳ではありません。会社は利益を内部留保する事で、先行投資や預貯金に充てるからです。

会社の利益は株主に還元

長い目で見ると企業は、先行投資する事で業績が拡大しますし、預貯金が増える事で財務の安全性も高まります。その結果、株価上昇が期待できるので、株主の為に役立っているという訳です。

 

POINT

会社が生み出した利益は株主のために使われる!

  • 直接的に還元:配当金
  • 間接的に還元:先行投資や財務体質強化⇒企業価値が向上し、株価が上昇

 

企業によって異なる「配当性向」

企業が「配当金」と「内部留保」をどの程度の割合で考えているのかを知るには、「配当性向」という指標が役立ちます。

「配当性向(%)」は、当期純利益に対して、どのくらいの割合を配当金に回しているかを表したものであり、以下の式で計算することが出来ます。

  • 配当性向(%)=1株あたりの配当金÷1株あたりの当期純利益×100

例えば、1株利益100円の会社が、30円の配当金を出していたら、配当性向は30円÷100円×100=30%となります。(利益の30%を配当に回しているという意味)

配当性向の数値が高ければ高いほど、配当金に回している分が多いという事になります。

一般的に、設立して日の浅い企業や成長に勢いのある企業は、沢山の先行投資が必要なので、配当性向を低くして、株価上昇で株主に還元する様にします。

一方、成熟した安定企業で大きな業績向上が望めない場合は、配当性向を高くする事で配当金という形で株主に還元する傾向にあります。

配当金を多く出す成熟企業

 

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配当利回りの高すぎる株には要注意!

 

配当利回りの高い会社は、一見魅力的に見えます。しかし、配当利回りが5%を超える会社の株を買う場合は慎重になった方が良いです。

なぜなら、本当に良い会社で高配当であれば、市場にいる優秀な投資家達が見逃すはずがないからです。本当の高配当株であれば、一瞬のうちに買われ、株価は大きく上昇し配当利回りが下がるのが普通ではないでしょうか?

参考サイト:以下のサイトで、配当利回りがランキング形式で見れます。

info.finance.yahoo.co.jp

つまり、「配当利回りの高すぎる会社」は、

  • 大きな問題を抱えている会社
  • 近い将来、高配当を維持できず減配リスクのある会社
  • 記念配当などで、高配当なのは今期だけの会社

など、知らずに買うと株価下落のリスクが高い会社である可能性があるのです。 

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「配当利回りは高ければ高いほど良い」という訳ではない!

 

配当の修正が遅れている

決算の進捗状況が悪く、業績を下方修正をしているのに配当は修正されずに放置されている場合も、見た目の配当利回りが高く見えてしまうので要注意です。

例えば、配当性向50%の会社ならば、業績が下方修正され利益が減れば、当然出せる配当金の金額も減るはずです。

しかし、配当の修正は、決算の最終段階(4Q)で行われる事も多く、進捗状況が悪いにもかかわらず、減配していない事が原因で、高配当株に見えてしまうことがあるのです。(※進捗状況が悪い⇒株価下落⇒配当利回り上昇)

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このような会社の株を「高配当だ!」と安易に買ってしまうと、最終的に減配になるリスクがあるのです。

また、業績が悪い場合でも「配当性向を上げる」「過去の利益剰余金を使って配当を払う」等でなんとか支払いその場をしのぐ事は可能です。しかし、企業にとっては厳しい状況となるので、将来性に不安が残ります。

そこで、配当性向50%の会社であれば「2Qの段階で配当額分の1株利益を稼げているか?」などを目安にしながら企業が配当に回せるだけの利益を稼げているのか?に着目する事が大切です。 

 

本当の高配当株の選び方とは?

 

では、どうやって高配当株を選べば良いのでしょうか?

 

将来の高配当株を買う

個人的におすすめしたいのは、2~3%台の配当利回りの会社を長期保有し「増配」を待つという方法です。つまり、現在の配当利回りで選ぶのではなく、将来配当利回りが向上しそうな会社の株を買うという事です。

私の保有株のひとつに「アビスト」という会社があるのですが、アビストは、配当性向30%を基本政策として掲げています。その為、業績が伸びると、それに連動して配当を増額しているのです。

アビストの配当状況

左)2018/6/15 会社四季報 右)2018/5/31 アビスト中間報告書 

私は2015年から保有しているのですが、購入した当時の配当利回りは、3%でした。(買値:1500円程度)しかし、2018年の配当金で利回りを計算すると、約5.8%ほどの配当利回りにまで上昇し、立派な高配当株となっているのです。

さらに、現在の配当性向は30%とそれほど高くありません。そのため、将来的に配当を増やせる余地が大きいと判断する事も出来ます。仮に、配当を50円ほど増やしても配当性向は50%程度なので、支払う事が出来るだろうと判断できるのです。

 

配当性向が高すぎるのもNG

上記の様に、高配当株を買う時のポイントは「将来の増配余地が大きい会社を選ぶ」いう事なのです。

増配余地があるかを知るのに役立つのが「配当性向」と「業績」です。

大前提として業績が良いと配当も増えます。反対に言えば、いくら配当性向が高くても業績が良くない会社は、配当を維持できません。

また、配当性向が100%近いなど「配当性向が高すぎる会社」も避けた方が安心です。配当性向が高すぎる会社は、業績が悪化すると支払いに無理が生じます。

過去の利益剰余金から支払おうと考えても限界がありますし、その様な行動は、投資家からも警戒されるので株価下落のリスクも高まってしまいます。

 

高配当株に育てよう!

総合すると、高配当株の選び方のポイントは、現在の配当利回りで選ぶのではなく、将来配当利回りが向上しそうな会社の株を買うという事を意識するのが大切だと考えます。

  • 現在の「配当性向」が高すぎない
  • 業績が順調に伸びそう

上記のような増配余地の高そうな会社に投資して、増配を待つという方法が良いのではないでしょうか。

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時間をかけて、ゆっくり高配当株に育てよう!