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立会外分売とは?企業の目的からメリット・デメリットまで徹底解説!

立会外分売とは?企業の目的からメリット・デメリットまで徹底解説!

立会外分売は、企業と投資家の双方にとってメリットのある制度です。

そこで今回は「企業が立会外分売をする目的」や、「投資家が立会外分売に参加するメリットやデメリット」について詳しく解説しますので是非参考にして下さい。

 

 

立会外分売とは?

立会外分売とは、取引時間外(立会外)に大株主などの大量の売り注文を、多くの投資家へ割引価格で分売する方法です。

なぜ時間外なのかというと、通常の取引時間内に大量の株を一気に売却しようとすると、買い注文と売り注文のバランスが崩れ、株価は大きく値崩れしてしまうからです。

そこで、大株主などが大量の株を売却する場合、市場取引ではなく、市場外で証券会社が仲介して大株主から複数の投資家へ株を販売することで、スムーズに取引を行っているのです。

このとき投資家は、市場価格から2%~5%程度割引された価格で株を購入することができます。

立会外分売とは

 

企業が立会外分売をする理由は?

なぜ企業は価格を割引してまで投資家に株を買ってもらいたいのでしょうか?

実際に、企業が発表する立会外分売実施に関するお知らせには、「当社の株式の分布状況改善および流動性向上をはかるため」と理由が記載されていることが多いです。

これはどういう意味なのか、具体的にみていきましょう。

 

1.株主数を増やしたい

まず、立会外分売でこれまで特定の大株主ひとりが持っていた株を、多くの投資家に分売することで、株主数を増やすことができます。(=分布状況改善)

そのため、東証一部や東証二部へ昇格したいが株主数が不足している企業が、株主数を増やす目的で立会外分売を利用することがあります。

関連記事:「東証一部に昇格する株」の探し方!昇格条件や昇格のサインとは?

 

2.流動性を高めたい

また、大株主ひとりが大量に株を持っている場合、市場に流通する株式数が少なくなり、投資家が買いたいときに買って、売りたいときに売ることが難しくなってしまいます。

流動性がない

例えば、上記の会社の株を500株買いたい場合、「1000円で100株」と「1050円で200株」「1100円で100株」「1150円で100株」で取引が成立する事になってしますね。

流動性が低いと自分の買い注文で値崩れを起こし、割高な値段で買うことになってしまうなど思うように売買ができないのが難点です。

すると、資金量の大きい機関投資家などに敬遠されてしまうので、業績の良い企業でも株価が上昇しにくくなってしまいます。また、流動性が低いと株価の値動きが激しくなりやすいなどデメリットも生じてします。

そこで立会外分売を行うことで、大株主ひとりが保有していた株を多くの投資家へ広く分配することで流動性を高めているのです。

 

3.利益の確保目的

株主数の拡大や、流動性の向上は投資家にとっても良いことです。しかし、実際は利益確保目的で、大株主である社長などが自社の持ち株を大量に売却する場合もあります。

社長が持ち株を大量に売るということは「自社の将来性が望めないから早めに株を売ってしまおう」と考えている場合もあるので注意が必要です。 

女性のアイコン

社長が、これから業績をもっと伸ばして、株価を上昇させよう!と考えているなら株を売ることはないのでは…? 

立会外分売で株を買うときは、赤字企業や経営に悪影響のある問題をかかえているなどの問題がないかを確認しておくのがおすすめです。

 

立会外分売で株を買うメリット・デメリット

続いて、立会外分売で株を買うメリット・デメリットについて見ていきましょう。

株をお得に買うことができる

まず、立会外分売では、株の購入手数料が無料です。さらに、分売実施の前営業日の終値から2~5%程度割引された価格でお得に買うことができます!

以下は、2/21に立会外分売を実施したピックルスコーポレーションの例です。

立会外分売はお得に株が買える

※手数料はSBI証券のスタンダードプランで計算しています。

分売実施前営業日の大引けで購入する場合と比較すると、立会外分売で購入した場合は、5,813円ほど安く購入することができています。

 

短期で利益を得られやすい

立会外分売で購入した株は、割引価格となっていますので、当日に売却するだけで利益を得やすい仕組みになっています。

立会外分売で株を売買

※申込期間は証券会社によって異なり、上記はSBI証券の場合です。

分売価格で購入し分売終値で売却した場合、2018年は129銘柄中82銘柄(全体の64%が上昇)が含み益となっています。参照:分売実施銘柄一覧 SBI証券

一見、勝率はそこまで高くないように見えますし、銘柄によっては損をしてしまう事もあります。

しかし、全ての立会外分売に参加するのではなく、条件が悪い場合や、当日の日経平均株価が軟調な場合は参加しないなど工夫することでより勝率を高めることができるのではないでしょうか。

POINT
  • 分売の目的が明確でなく大株主の利益確保が疑われる場合は見送る
  • 立会外分売研究所などの分析サイトを参考に、自信のある銘柄を厳選して参加
  • 当日の日経平均株価予想や銘柄の気配値から判断する(証券会社によっては、当日8:20~8:30まで申込ができます)

立会外分売は、一度に大幅なリターンが望める訳ではないので、コツコツと利益を積み上げていきたい人向けのローリスクローリターン投資です。

 

立会外分売の当選率を上げる方法

立会外分売は、分売される枚数が限られていますので、申し込んでも当選しない可能性もあります。そこで、複数の証券会社から申し込むことで当選確率当選枚数をUPさせることができます。

立会外分売を実施している証券会社の例
証券会社名 手数料 申込期間
SBI証券 10万円まで90円
20万円まで105円
50万円まで250円
当日8:20まで
楽天証券 10万円まで90円
20万円まで105円
50万円まで250円
当日8:30まで
マネックス証券 10万円まで100円
20万円まで180円
50万円まで450円
当日8:20まで
ライブスター証券 10万円まで80円
20万円まで97円
50万円まで180円
当日8:30まで

松井証券

10万円まで無料
20万円まで300円
50万円まで500円
当日8:30まで

購入手数料が無料の立会外分売ですが、売却手数料はかかってします。ローリスクローリターン投資ですので、少しでも手数料を抑えて利益を増やせる証券会社がおすすめです。

また、10分程度の差ではありますが、申込の締め切り時間が長い証券会社ほど当日の気配値を確認しながら検討できそうです。

事前の評価が高い銘柄は、当選確率が低くなってしまいますので、複数の証券会社から申込むことで、当選確率をUPさせてみてはいかがでしょうか。