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「信用取引」の仕組みや現物取引との違いとは?

「信用取引」の仕組みや現物取引との違いとは?

今回は、信用取引の仕組みや現物取引の違いについてやさしく解説します。

信用取引を始める前に知っておきたいことをまとめましたので、是非参考にしてみて下さい。

 

信用取引とは

信用取引とは、自分の資産や株式を担保にして証券会社からお金を借りて株を売買する仕組みです。

この信用取引は、誰でも使える訳ではありません。知識を持たずに行うと大きく損をするリスクがあるので、証券会社が設定する年齢・資産・投資経験などの基準を満たした人だけが使うことができる制度となっています。

信用取引の主な特徴は、以下の4点です。

【信用取引の特徴】

  • 自己資金の3倍程度まで取引可能になる
  • 現金以外も担保にできる
  • 空売りができる
  • 期限内に返済が必要
  • 追証が発生することがある

自己資金の3倍程度まで取引可能になる

まず現物取引は、自己資金以上の取引きはできません。例えば、自己資金90万円の人は、90万円までしか株を買うことができません。

しかし信用取引を使うと、自己資金90万円の人でも、自己資金を担保にして最大で3.3倍の300万円程度まで取引が可能になります。

信用取引に必要な元手とは?

現金以外も担保にできる

また信用取引では現金以外にも、株式や債券などを担保にすることもできます

しかし現金とは異なり、株式や債券などは価格変動リスクがあるので、あらかじめ決められた掛け目(上場株式80%、国債95%など)に、時価に掛けたものが担保の額となります。(例:100万円の上場株式なら、80%×100万円=80万円の担保)

また、株式の掛け目は通常80%ですが、経営に重大な影響を与える状況が発生している銘柄などに関しては担保として価値下がるため、掛け目も50%~0%へ引き下げられることがありますので気をつけましょう。

参考サイト:SBI証券|代用有価証券の掛目変更のお知らせ

 

空売りができる

現物取引では株価が上昇すると儲かって、株価が下落すると損をします。

しかし、信用取引を使うと信用売り(空売り)ができるようになります。この空売りは、証券会社から株を借りることで、株を持っていなくても売ることできるのが特徴です。

空売りの流れ

空売りを使うと、株価が下落するときに儲かり、株価が上昇すると損をするようになります。上手く活用することで、上昇相場だけでなく下落相場でも利益が出せるようになるので、投資の幅が広がります。

※すべての銘柄で空売りができるわけではありません。

期限内に返済が必要

現物取引では、一度購入した株式は売らずに持ち続けることができます。

しかし制度信用取引では、6か月以内に返済しなければならないルールがあります。

※証券会社が期限などを取り決められる「一般信用取引」の中には返済期限がないものもありますが、その分金利が高額になります。

参考
  • 制度信用取引:取引所がルールや銘柄を定める信用取引
  • 一般信用取引:各証券会社がルールや銘柄を定める信用取引

関連記事:制度信用取引と一般信用取引の違いをやさしく解説!

追証が発生することがある

「追証(おいしょう)」とは、担保にしていた株式や信用取引で保有しているポジションに評価損が出た事で維持率が低下し、追加で担保の差入れが必要な状況を言います。

追証については、以下の記事でまとめていますので、詳しく知りたい人は参考にして下さい。

www.sumire100m.com

 

信用取引にかかる手数料は?

現物取引の場合、証券会社へ支払う手数料は、株を売買したときにかかる取引手数料だけです。

一方で信用取引の場合は、以下のような手数料がかかります。

  • 信用買い:取引手数料・金利
  • 信用売り:取引手数料・貸株料・逆日歩

まず信用買いでは、取引手数料の他に、証券会社からお金を借りて取引をしているので、借りた日数や金額に応じて「金利」が発生します。

そして信用売りでは、取引手数料の他に、証券会社から株を借りて取引をするので「貸株料」と呼ばれる株のレンタル料が、借りた日数や金額に応じてかかります。 

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信用取引では、株を保有しているだけでコストがかかる!

また、制度信用取引で信用売りをする場合は逆日歩(ぎゃくひぶ)」と呼ばれる手数料が発生する恐れがあります。

制度信用取引で株を借りて売りたい人が急増すると、株が不足してしまいます。この不足分を補うために、証券会社は大株主となっている機関投資家などに株を借りにいくのですが、借りる対価として支払うのが逆日歩です。

逆日歩の手数料は、空売りをしたい人が増えれば増えるほど高くなります。特に、業績の悪化や悪いニュースなどが起こり、空売りの需要が高まると発生しやすくなりますので注意が必要です。

※一般信用取引の場合は、逆日歩はありません。

 

配当金や株主優待はもらえるの?

信用買いでは、直接配当金をもらえる訳ではないですが、配当金相当額を受け取ることができます。しかし、信用売りでは、配当金相当額を支払う必要があります。

なぜ支払うのかというと、配当の権利確定日の翌営業日(配当落ち)は、権利日前の株価との整合性をとるために、配当額分株価が下がります。このとき空売りをしていると、見かけ上は配当額分の利益が出てしまうからです。そこで、配当金相当額を差し引くことで調整しているのです。

また、信用取引では株主優待を受け取ることができません。なので、株主優待をもらいたい人は現物取引で買うようにしましょう!

 

まとめ

総合すると以下のようになります。

  信用取引 現物取引
担保 必要 不要
手数料 取引手数料
金利(信用買い)
貸株料・逆日歩(信用売り)
取引手数料
期限 6か月(制度信用)
証券会社ごとに異なる(一般信用)
なし
配当金 配当金相当額を受け取る(信用買い)
配当金相当額を支払う(信用売り)
あり
株主優待 なし あり

信用取引では、自己資金以上の投資ができたり、空売りをすることで下落相場でも利益を出せるメリットがあります。

一方で、株を保有しているだけで金利が発生したり、返済期限があるデメリットもあります。信用取引を使う場合は、このようなデメリットもしっかり理解してから使うようにしましょう。

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