短い期間に何度も売買を繰り返す「デイトレード」と、気に入った会社を長い期間投資する「中長期投資」ではどちらがいいのでしょうか。
私は、中長期投資をおすすめしているのですが、今回はなぜ中長期投資なのかについて紹介したいと思います。
デイトレードとは?
デイトレードとは、一日の間に繰り返し売買して細かく利ざやを稼ぐ投資法です。
「テクニカル分析」を使うデイトレード
デイトレードでは、テクニカル分析を参考に売買しています。テクニカル分析とは、株価の動きを、過去のチャートのパターンや取引量の増減などの情報を元に予測するという方法です。
デイトレ―ドとは、テクニカル分析を用いて売買に最適なタイミングをはかる手法!
中長期投資とは?
中長期投資とは、将来成長すると感じた銘柄を中期(半年~3年程度)長期(3年~数十年程度)保有し続ける投資法の事です。
「ファンダメンタルズ分析」を使う中長期投資
中長期投資では、ファンダメンタル分析を活用してする有望な会社を見極めます。
ファンダメンタルズ分析とは、企業価値に対して「株価が割安か」「将来性があるか」「安全性はあるか?」等を、財務状況や会社の業績・ビジネスモデルなど様々な角度から分析する方法です。
デイトレードが難しい理由
投資を始めた頃は、チャートの形に注力した「テクニカル分析」でデイトレやスイングトレード(数日~数週間で取引)を行っていました。企業分析を行わなくても取引が出来るので簡単そうに見えたからです。
しかし、どうしても大きく利益を出すことが出来ませんでした。その理由は、テクニカル分析は主観で判断しなければいけないという事でした。
主観で判断することに対して、自分の資産を投資することが怖かったです。
デイトレードの弱点
必ずしも過去のパターンと一致する訳ではないですし、どの型に当てはめるかの判断は人それぞれ違います。わざと上昇シグナルを作り出し、投資家に買わせた後、下落するダマしのチャートが作られることもあるのです。
成功するかどうかは、その人のセンスによります。私は、プロに混ざって相場を読んで利益を出せるセンスはありませんでした。
様々な状況や思惑が絡み合っている相場の先行きは、いくら労力を使っても的確に予測するのは、ほぼ不可能だと気づいたからです。この経験から私は、いっそ相場の先行きを読むことは諦めようと決めました。
個人的に、デイトレードで成功している人は、かなりの技術やテクニック、特別な才能を持っていると感じます。
デイトレードは、習得する事が難解な上に、相場のプロと戦う覚悟が必要です。平凡な投資家が、彼らの真似をして一時的に勝つ事が出来たとしても、継続して勝ち続けている事は出来ないのが実態です。
さらに、デイトレードをするならば、常に株価を監視する必要があり、生活の大部分を捧げる覚悟が必要になります。
中長期投資がおすすめな理由とは?
中長期投資の魅力
中長期投資の一番の魅力は、株価に対して割安な会社を買うという、客観的な事実に基づいて投資が出来る点です。
すぐに上がらなくても、気長に待てばいずれ本来の価値に修正されます。そして、センスが無くても、しっかりと企業分析の勉強することで、企業を見る目を養うことは出来ます。
また、中長期投資であれば、最低限必要なのは、保有株に何か新しい情報が出ていないかや、異常が無いかの日々の簡単なチェックに加え、四半期ごとに発表される決算を読む事程度です。
日々の投資に多くの時間を費す必要がなく、短期的な株価の値動きに注視する必要もないのでおすすめです。
成功者の数で比較しても
過去の偉人で比較しても、テクニカル分析で成功した偉人はジョージソロスだけです。一方、ファンダメンタルズ分析で成功した偉人は、ウォーレンバフェット・ピーターリンチ・ベンジャミングレアムなど数々の成功者がいるのです。
特に、世界第二位の資産家のウォーレンバフェットが資産を増やした方法は、「ファンダメンタルズ分析での長期投資」だったのです。
中長期投資に「テクニカル分析」を組み合わせるのも有効
中長期投資であっても、基本的なテクニカル分析と、ファンダメンタルズ分析を組み合わせる方法もあります。銘柄選びは「ファンダメンタルズ分析」で行い、売買のタイミングを「テクニカル分析で」行うという弱点を補い合うスタイルです。
売買に役立つテクニカル分析例
- 移動平均線を用いた、ゴールデンクロス・デッドクロス
- なべ底の形の「ソーサボトム」谷が二つの「ダブルボトム」
- 売買された枚数(出来高)
主要なものを頭に入れておくことで、視覚的にチャートを把握し、過去の成長や今後の大まか動きを予測することもできます。
基本的なテクニカル分析は、多数の人が参考にしているので知っておいた方が良い!
関連記事:ファンダメンタル分析でカバーできない「売買のタイミング」などを、テクニカル分析を併用して補う方法について以下の記事で解説しています。
ややこしいテクニカルの勉強には、「株の超入門書 銘柄選びと売買の見極め方」がおすすめです。基礎的なチャート分析、銘柄選び、売買のタイミングの見極め方、指標分析などを、初心者にも分かりやすいように解説されています。
また、ローソク足の見方や「買いシグナル」「売りシグナル」のチャートの見方も豊富に掲載されているので、最初に読むテクニカル分析の書籍としておすすめの一冊です。
本来の投資とは?
私の理想とする投資は「自分が働かなくても、お金が働いてくれ資産が増える」というものでした。
しかし、デイトレードでは細かく売買する必要があるので、投資というより「安いタイミングで仕入れて高くなったら利益確定を繰り返す作業」という感覚であまり楽しさ感じませんでした。
一方、中長期投資なら、何度も売買しなくても、お金が私の代わりに働いてくれます。そして、自分に特別な才能がなくても、資金を才能のある経営者に託すことで、その恩恵を受けられると考えています。
関連記事:自分が働かなくても、お金が働いてくれ資産が増える仕組みについて解説しています。